寄贈先ユーザー「春日部点字サークル」見学
~リユースPC寄贈プログラム~

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NPO法人イー・エルダー

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小春日和の11月29日(土曜日)に、春日部市立中央図書館の25周年記念事業「図書館まつり」が、図書館とボランティアサークルの協働で開催され、点字体験コーナーを出展された「春日部点字サークル」さんの活動を取材して来ました。春日部市は、藤の花で有名な地域で埼玉県の東部に位置し、関東平野のほぼ中央にあり、都心から35キロ、東武線浅草駅から約1時間で行けます。

「春日部点字サークル」は、25年前に設立、現在約40名の会員で構成され、この図書館の集会室を借りて、毎週集まり活動しています。この日は、点字体験コーナーのほかに、点字ができるまでのパネル、実際の点訳書、点訳用のパソコン、活動の様子などの写真やパネルなどが約100平米のブースに、数多く展示されていました。

点字体験コーナーでは、来場者が点字を1点ずつ手で打つ昔ながらの点字器具を使って、サークルの会員から点字の書き方を教わり、自分の名前を入れた「手作りのしおり」に挑戦し、そのしおりのプレゼントを受けていました。丁度お母さんと一緒に来ていた可愛い小学校1年生の奈緒(なお)ちゃんは、すぐに要領を覚え上手に点字を書いて、嬉しそうに名前入りのしおりを手にしました。

元代表の廣岡幸(ひろおか さち)さん、同じく仲田利子(なかだ としこ)さん、前代表の猪股恵子(いのまた けいこ)さん、現代表の湯澤礼子(ゆざわ れいこ)さんと、コーナーを担当する6人の会員の方から、来場者で忙しい合間をぬって、いろいろなことを教えていただきました。点訳書が完成するまでには、専門分野の用語などの下調べ・点訳・校正・点字印刷・製本作業と大変手間が掛かります。初心者はまず15回の点字講習会に参加して点訳の基本を学び、点字タイプライターを体験した後パソコン点訳に入ります。その後も1年くらいをかけて様々な点訳の仕方を勉強するとのこと。実際に視覚障害者に点訳書を提供出来るようになるまでには相当の根気が必要のようです。一人前になっても点訳者は常に技能向上の学習が必要であるとの説明には「言葉以上に重み」を感じました。

2003年に最初にイー・エルダーにリユースパソコンを申請されて、活用するきっかけをつくられた廣岡さんは、「ノート型パソコンが無かったら、点字がこれほど普及はしなかった。今後も社会貢献プログラムとして、是非継続していただきたい。」と語られました。また、猪股さんと仲田さんには、今年イー・エルダーが経済産業省のソーシャル・ビジネスの普及啓発事業としてのモデル事前評価づくりに際し、多大な貢献、ご協力をいただきました。この場をお借りして、お礼を申し上げます。

次々とコーナーに見学や体験に来られる方々のお相手をされながら、快く笑顔でイー・エルダーの取材者2名と同行した日本IBM社会貢献スタッフ藤井恵子(ふじい けいこ)さんに丁寧なご説明と質問に答えていただきました。有難うございます。

以上

取材者:臼倉登貴雄(うすくら ときお)、鈴木政孝(すずき まさたか、文責)

 

写真説明:点字体験コーナーのご案内
点字体験コーナーのご案内

 

写真説明:奈緒(なお)ちゃん(小学校1年生)の点字体験に初挑戦
奈緒(なお)ちゃん(小学校1年生)の点字体験に初挑戦

 

奈緒ちゃん、自分のしおりをゲットして、にっこり
奈緒ちゃん、自分のしおりをゲットして、にっこり

 

歴代の代表の前で、臼倉さんと藤井さんも点字に挑戦
歴代の代表の前で、臼倉さんと藤井さんも点字に挑戦!
奈緒ちゃんのようにはスムーズに打てない??

 

完成した点訳書
完成した点訳書
原本170余ページほどの月刊誌「ラジオ深夜便」が、全2巻合計242ページの点訳書に
広告ページの無い小説や専門書等では、2倍3倍のページ数になることも

 


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