リユースPCが石巻市の復興、子育て世代の自立に、ひと役

イー・エルダーのロゴマーク

NPO法人イー・エルダー

ここから本文です。

2013年7月25日

断続的に激しい雨の降る7月18日、イー・エルダーがリユースPC40台(主な中古PC提供元:日本IBM)を寄贈した「NPO法人石巻復興支援ネットワーク」のIT研修現場を取材した。

宮城県第2の都市・石巻市は、2011年3月11日の大地震と巨大津波を受け、尊い市民の命を失い、今もなお多くの行方不明者がいます。市民の平和な暮らしはもとより、都市と産業の基盤の多くを失ったことはご承知の通りです。
しかし、858日を過ぎた今、女性、NPO、コミュニティ、行政、企業、大学などが総力を結集して、自立と新たなまちづくりに向かって、石巻の復興に向けて邁進している姿、特に女性の力強い前向きな姿勢と明るさに接し、大きな感動を受けてきました。

スクールを主催する石巻復興支援ネットワークの兼子佳恵(かねこよしえ)代表理事は「自分の子育て時代の苦しい経験を生かし、子育てに苦労している世代を中心に、ICTを学んでいただき、女性の自立と石巻の復興に寄与したい。」と、熱意を込めて力強く語ってくれました。

写真:石巻復興支援ネットワークの兼子佳恵(かねこよしえ)代表理事。
写真は、石巻復興支援ネットワークの兼子佳恵(かねこよしえ)代表理事

 

今回訪問したのは、女性を対象に、託児所つきで、ICTのスキルとメイク方法などを学び、自立と社会参加へのモチベーションを高める目的で開催されている極めてユニークなICT講座である。
0歳の子どもを託児所に預け、参加している30代の主婦は、「自分たち子育て世代が自ら子育て環境をかえる社会に貢献したい。託児所が敷設されているので、子どもを安心して預けて講義に集中できる。初心者にも補講していただけるので、講義について行ける。」。
また、60代の女性は「最新のソフトを習得するために参加した。講師の説明が上手いうえ、教材も分かり易い。何よりPCを貸し出していただけるので、復習ができ助かる。」と、取材を受けていただいた2人を始め、参加の皆さんが若々しく輝いて見えた。

写真:ICT講座の女性受講者1 写真:ICT講座の女性受講者2 写真:ICT講座の女性受講者3
写真は、熱心に学習するICT講座の女性受講者たち

日本IBMから提供を受けて再生し寄贈したリユースPC(写真下) まで、輝いて見えた。

写真:石巻復興支援ネットワークに寄贈されICT講座で活用されているPC写真は、ICT講座で活用されている日本IBM提供のPC

取材に同行した日本IBM社会貢献スタッフの藤井恵子(ふじいけいこ)さんは「弊社社員が使用していた中古PCが、石巻の人材育成に役立っている現場を見学し、市民の活動が石巻を支える大きな力になること、また復興には引き続き企業や団体など枠を超えた取り組みが必要であることを再認識しました。」と、感想を述べられた。

 

なお、当NPOは“石巻に恋しちゃった(特技を持つ達人の身近な体験プログラム)”、“コーディネート事業(視察と現地のニーズのマッチング)”、“コミュニティ・カフェ事業(子育て中のママたちの夢を叶えるカフェ経営)”、 “起業支援ファンド(終了。若者へのソーシャルビジネス起業支援金補助)”などの事業を事務局有給スタッフ12名で展開しており、イー・エルダーが普及啓発に取り組んでいる「事業型NPO」の典型をここにも強く感じた。

 


ページはここまでです。

<<このブラウザでは、左側ナビゲーションメニューを印刷致しません。>>