8 戦略性のある事業計画の策定と実行

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3号(12月1日発信)で、5W1Hのある事業計画を【戦略性のある事業計画】と定義しました。どんなに良い商品・サービスを開発して、一生懸命努力しても、お客様がメリットを受け満足するようなアプローチが展開されなければ、社会的な成果とはなりえず、事業収益や寄付金などの資金を得ることはできません。

今回は、【戦略性のある事業計画の策定】、【その実行】 および【広報計画】について、ご説明します。

1.【戦略性のある事業計画の策定】

なぜ〔Why〕、この事業やプロジェクト〔What〕を行うのかの概要(経緯・事由、事業内容)や目的を明確にし、事業化の開始から最終目標(事業収入、販売数量、お客様数、サービスの機能など)を達成するまでの期間〔When〕を決めます。

誰がリーダー〔Who〕となって、どんな(どこの)お客様を対象〔Where(Whom)〕に、どのような推進体制、必要な資源、スケジュール、課題対策などの具現化方策〔How〕を策定します。具体的な事業計画を理事会または、意思決定機関に上申し、承認を得ます。

(1)〔期間計画〕
リーダーが中心となって、年次計画と当年度実行計画を策定します。
複数年にわたる計画の場合は、マイルストーンとして、1年目〔実証実験〕、2年目〔サービス開始〕、3年目〔サービスの機能追加〕、4年目〔顧客の拡大と収益化〕・・・とその年度を位置づける主要な施策の名前を付け、エッポックとなる重点施策、予想される経費と収益などを含め概略の年次計画を策定します。

(2)〔当年度の実行計画〕
実績・成果の分析と、当年度の課題・内外の環境を踏えて実行計画を策定します。
リーダーはメンバーの参画を得て、事業の概要と目的、達成目標、推進体制と必要なスキルとメンバー、対象とする企業・行政・団体・お客様、企画・提案・説明資料、パートナーとの協業、収益予想、必要経費、広報計画、期待される成果、評価の方法などを盛り込んだ実行計画を策定します。

2.【戦略性のある事業計画の実行】

5号(1月15日発信)でご紹介した〔善意と自主性に充ちた成員を生き生きと効率よく統括のできるリーダーシップのあるマネジメント〕そして、〔内外の環境の変化を見極め、適時に適切な対策を取り、目標の達成を図るマネジメント〕がリーダーとなって実行計画を推進できれば理想です。理想的なマネジメントがいないことを前提に、リーダーに【PDCA】の活用をお勧めします。

承認された実行計画を協業して効率よく実行するために、【PDCA】(Plan=策定、Do=実行、Check=評価、Action=処置)の活用は実に有効です。PDCAというと重たい固苦しい印象がしますが、慣れれば決してそうではありません。むしろ、問題を次々と解決でき、成果が出始めますと文字通り、楽しく、そしてその成果をみんなで味わうことが可能です。

(1)〔Plan=策定〕
既に、当年度の実行計画は策定されていると仮定します。

(2)〔Do=実行〕
いよいよ、達成目標に向けて各成員が自分の役務を実行します。
自分だけが努力してもどうにもなりません。自主性とチームワークの発揮が必要です。「次工程はお客様」の精神で取り組みます。

(3)〔Check=評価〕
リーダーは定期的に進捗会議や、不定期(不都合な状況が発生した時点)に対策会議を開催し、関係成員とパートナーの参画を得て、プロジェクトの進捗管理やトラブルの発生原因とその解決策をまとめます。
効果的なトラブルの対応で重要なことは、【改善策として何を行うか】を決めるプロセスです。できれば、〔Action=処置〕を最も重要な一つに絞り込むことです。目標は定性的な表現ではなく、測定可能な数値を設定します。そして、誰が、いつまでに、何を行い、どんなことを報告するかを明示的にメモにして、その場で配布します。

(4)〔Action=処置〕
絞り込まれた改善策を処置します。その結果を報告します。予想した成果が出なければ、継続的に改善策の処置を行います。
解決するまで、期待した成果が出るまで何回でも繰り返します。解決できたら、再発防止策を作成します。
このプロセスを繰り返すことにより、サービスの機能の向上や付加価値を高めることができ、お客様の満足度が向上します。マイナスの要因がプラスの資産、ノウハウに転化できる効果も期待できます。

3.【広報計画】

NPOにとっての〔広報計画〕とは、現実的に、お金をかけない、お金のかからない広報計画です。ホームページ、口コミ、マスコミの活用です。
「マスコミの活用」について、ご参考までに簡単に触れます。

(1)日頃から〔広報計画・戦略〕を意識して、プレス発表(ファクシミリなどで各社へ送付)か、プレス・リーク(単独情報提供・取材)の機会と効果的なタイミングを狙う積極性が重要です。

(2)マスコミが取り上げてくれる程のインパクトがある内容(情報)かどうかを見極める必要はあります。〔初めて、創造的、排他的(他が真似のできない)、珍しい、多くの組織の協力で、といった話題性のある良い企画が決定した時点、新サービスの発表会・見学会などのイベント開催〕に合わせ、マスコミに情報を提供します。

(3)一方、リスクも承知する必要があります。記者が当事者の意図した内容の記事を書いてくれるわけではありません。記者は「社会の木鐸」との極めて崇高なプライドをお持ちですから絶対に提灯記事は書きません。むしろ、当事者の真意や意図とは異なる記事になるケースが多いと覚悟すべきです。

(4)それでもなお、全国紙に掲載された時の社会への影響力は計り知れないほど大です。知名度や信頼度が格段と上がります。コミュニテイ中心に事業活動をされているNPOにとりましては、地方紙や地方版に掲載された場合の知名度や信頼度の向上は非常に大きいと思います。

 


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